ローン返済中の車を売る方法

 

 車は高額な商品ですが、日常生活に必要なアイテムです。現金一括で購入可能なら利息も必要なく、最も安く購入できる買い方ですが、なかなか手元にまとまった資金がある方は多くありません。車を購入する際に、月々分割して支払うローンで購入するケースが多くなっています。また、近年では、3年後または5年後に支払いを据え置く残価設定型ローンも増加しています。残価設定型ローンは月々の支払額を抑えることができるメリットがあります。

 ローンで購入した車や、残価設定型ローンで購入した車は、ローン支払いが終わってからでないと車を手放すことができないと思っているユーザーも少なくありません。ローンで車を購入した場合でも車を売却することは出来ます。残価設定型ローンで購入し、支払期間が残っていても車を売却することは出来ます。ローン支払いが残っている車を売却したい場合の手順や方法を詳しく解説します。

 

ローンが残っている車を売る方法・手順

1.残りの支払額を確認しよう

 ローン契約が無事完了したタイミングで、クレジット会社やファイナンス会社から「ご利用明細書」が郵送されています。画像は、筆者の自家用で使用しているスズキワゴンRの明細書で、スズキファイナンスから送付されたものです。

 月々9,700円、ボーナス付きは50,000万円加算、35年7月が最終月に該当し、353,700は残価設定分です。例えば、34年9月の支払を最後に車を売却する場合には、34年10月以降の残りの支払金額を合計すると541,000円になります。しかし、実際には、未経過分の利息が差し引かれますのでこの合計額よりも少ない額になりますが、残りの支払額の目安になります。

 手元にご利用明細書が見つからない場合には、ローンの残りの月数と月々の支払額で計算すると、おおよその残りの支払額が確認できます。

 

2.車の査定額はいくら?まずはディーラーで査定

 自分の車がいくらで売れるかが最も気になるところです。高値で売却するためには、自分の車の相場を知ることが大切です。ディーラーはどこでも大丈夫です。ディーラーの査定額は安い値段を覚悟してください。登録から5年目に入ったワゴンR(走行距離3万キロから5万キロを想定)を例にみてみると、ディーラーの場合残価分に相当する35万円での提示が予想されます。もちろん、車を本気で購入する際には査定額は上げてもらえるとおもいますが、初回で提示されるおおよその額です。

 

3.中古車相場を確認してみよう

 自分の乗っている車種で、同じ経過年数で似た走行距離の車がいくらで販売されているのか確認し、おおよその販売店利益と経費を差し引いた額が中古車販売店の仕入れ額=買取金額と予想してみます。

たとえば、5年目に入ったワゴンR(走行距離3万キロから5万キロを想定)の場合、中古車サイトで検索してみると、中心価格帯が75万円前後で販売されています。販売店の利益と経費を約25万円と想定すると50万円が買取予想額になります。

 

ここまでで、準備できたことが、

ディーラー査定額 約35万円

中古車の中心買取予想相場 約50万円

自分の車の残りの支払額 約54万円

 

次のステップで買取店一括査定に入ります。一括査定で競合させ、目標の買取額は55万円以上であることがはっきりします。

 

すぐに一括査定を申し込まない理由は、

・相場がわからないのに買取価格が高いか安いかわからない

・すぐに売りたいという足元を見られて安値で買い取られてしまう恐れがある

・安値で買い取られると、ローン支払残 > 買取金額になりかねない

・買取目標額をはっきりさせめることで、買取店の「いくらなら売ってれますか?」の問いに自信をもって答えることができる

 

4.買取店一括査定に申込み

 インターネット等の一括無料査定サイトを利用して、買取店同士競合させ、最も高い買取価格を狙います。

 一括無料査定サイトから査定を申し込む際に、所定のフォームにメーカー、車種、年式、走行距離など車検証の情報をもとに入力します。入力し送信すると、複数の買取店に通知され、早い買取店なら送信から10秒ほどで電話がかかってきます。この電話は、訪問査定のアポイント電話になります。必ず、訪問査定により買取店の査定員が車を確認してから買取金額が伝えられます。インターネット等で「お車の情報を入力送信しただけでおおよその査定額がわかる」実際はわかりません。教えてくれません。

 

 訪問査定のアポイントの注意点は、業者同士がバッティングしないことです。査定には1業者あたり約1時間かかります。次の業者のアポイントは、1時間30分後にアポイントとることをおすすめします。1日で約3社で時間的にいっぱいいっぱいになります。早く連絡をもらった順に3社を選び、4社目以降は断ることも大切です。

 最初に査定に来た買取店は、買取金額をなかなか提示しない傾向にあります。「いま決めてくれるなら」という条件で買取金額をなかなか提示しないケースがあります。次に来る買取店に買取金額が筒抜けになることを恐れています。しかし、買取金額を提示しない場合には、その買取店に「競争のまな板にものりませんよ」と伝え、それでも提示しない場合には、はっきり断りましょう。また、容易に希望額は伝えないようにしましょう。足元を見られてしまいます。先に来た買取店の買取金額の提示額は、次以降に来た買取店には絶対に伝えないこともポイントです。最終的に、もっとも高い金額を提示してくれた買取店と最終的に交渉し、金額に納得できたら買い取ってもらいましょう。

 

例えば、最初に来た買取店の提示額が45万円、2番目に来た買取店の提示額が55万円だったとします。希望額が55万円で達していますが、あせってはいけません。3番目の買取店の提示額を待ちましょう。

2番目に来た買取店は「いくらなら3番目の買取店を断って決めてくれますか?」と攻めてくるでしょう。「60万円なら決めて、3番目の買取店を断ります」と言うのもひとつの方法です。希望を上回る買取金額に納得できれば成功と言えます。

 

5.車の売却が決まったら 用意するものとローン精算・所有権について

 車の売却が決まっても、ローン支払い中の車の場合、所有権はディーラー名義もしくはクレジット会社、信販会社になっています。車検証の「所有者」欄を確認すると、○○トヨタや日産プリンス○○などディーラー名義になっています。この状態を「所有権留保」といい、使用者(お客様)の正式な所有物ではないことを意味しています。自分の所有物でないものを勝手に売却することはできませんので、所有権解除の手続きを行う必要があります。

 

・ローンの精算

 車を売却し、ローンの全額支払いに充てる場合には、支払を行っているファイナンス会社等に、正式なローン残額を確認する必要があります。契約者本人が問い合わせないと教えてくれないファイナンス会社もありますので注意が必要です。「△月〇日までの振込(支払精算)で○○万円です」と伝えられます。この期日までに支払が済むように買取店等と相談します。確実に支払いができる日にちを決めてからファイナンス会社に連絡することが大切で、締日を過ぎると次の引き落としが止められず、精算する金額が変わってしまいます。

 

・所有権解除とは

 所有権解除は、一般的にローンの支払が全て終わった時に使用者(お客様)が申し出ることで、行うことができ、ディーラーやクレジット会社から印鑑証明、委任状を発行してもらい、車検証の所有者欄にお客様の名義に変更(移転登録)することができます。ローン支払い期間中の場合には、残りの残債を全て支払った場合に所有権解除が可能です。通常のローンも残価設定ローンも同じです。残価設定したからといって、所定の支払期間を待つ必要はありません。

 

 買取店にローンの残りの支払額と同額以上で買い取ってもらった場合には、その額でローンの支払が完済できますので、所有権解除が可能で、所有権解除は買取店に任せるのみで大丈夫です。

 用意する必要書類は、

・車検証

・免許証などの身分証明書

・車検証に記載されている住所が確認できる住民票

・認印

・委任状

・納税証明書

以上の書類を用意しましょう。実際に改まって用意するのは住民票です。今回は、ローン支払いが残っている車の売却を想定していますので、住民票と認印で十分です。ローン支払いがなく所有者欄もお客様名義の場合には、印鑑証明書と実印が必要になります。

 

売却してもローンが残ってしまう場合

 残念ながら、買取金額がローンの支払残よりも安く、ローンが残ってしまった場合は、以下の方法で、精算が完了し、所有権解除が可能になります。

 

完全に車を手放す(次の車は不要)場合

 不足額を現金で精算することで解決しますが、手元に現金が無い場合には、銀行等のマイカーローンやフリーローンなどで不足分を再ローンで賄います。不足分が大きい場合や、車が無くなるのに支払いが残ることに不満がある場合は、売却をあきらめるのもひとつの方法です。もちろん、売却をあきらめると、自動車税等の車に関する税金や保険の支払は必ず必要になります。

 

他の車に乗り換える場合

 乗り換えを検討している場合には、次の車のローンに支払を上乗せすることができます。ただし、次の車を購入する販売店以外に車を売却すると手続きの窓口が複数になり、ローンの一本化の手続きなどスムーズに進まない場合があります。乗り換えを検討していたが、今の車のローンが残る場合には、買取店に売却せず、新しく車を購入する販売店に下取りしてもらい、差額を新しいローンに上乗せする方法が最もスムーズです。

 買取金額が高く、ローンの支払に充当させた後でも手元にお金が残る場合には、次の車の頭金にすることもできるので全く問題ありません。

 

ローンが残っている車を売る際の注意点

 ローンの残りの支払額を上回る金額で車が売却できれば、問題ありません。頭金を多く入れ、月々の支払額を抑えた結果、ローンの残りが少なかった場合は、容易に売却せず、しっかり買取店競合の上、損しない売却方法で高価買取を狙うことが大切です。

 

 近年、車の買い方で目立つ「残価設定型ローン」の場合には注意が必要です。3年後に約50%、5年後に約20%から30%の据置価格を設定することで、月々の支払いを抑えているため、ローンの支払残額が多くなる傾向にあります。5年ローンで4年支払ったらもう少しで0になるのが通常のローンです。残価設定型は、残価分が上乗せされます。ローン期間途中で、売却したいと思っても、ローンの支払残額が買取価格よりも大きくなる傾向にあるのが残価設定型ローンです。

 

・中古車相場は3年から5年は大きな変化なし

 車の中古車相場は、大抵初度登録から3年経過した車から5年目までの相場は大きな変化はありません(車種やモデルチェンジによる変化がある場合があります)。車が絶対不要の場合を除いては、5年なら5年支払った後に売却を検討してみると良いです。5年経過して、残価設定分よりも買取店の買取金額が高ければ買取店に売却、買取店の買取金額が下回った場合には、ディーラーに車を返却すれば大丈夫です。

 なお、残価設定部分が一定条件のもと残価保証されている契約の場合に限ります。メーカーディーラーの多くは保証されていますが、信販会社や銀行系の据え置きローンの場合には、残価保証ではなくただ、金額を据え置いているだけですので、実際の査定の上、差額を返金または精算することになりますので注意が必要です。

 

売却できない車の例

 売却できないのは、リース契約の車です。近年は個人のマイカーリースも増えていますが、リース契約の場合には、5年なら5年、7年なら7年と所定の期間車を使用することを約束して契約しています。車は完全にリース会社の所有物です。途中でリースをやめることは可能ですが、車の返却及び所定の違約金の支払いが必要になります。

 CEV補助金をもらっているクリーンディーゼル車や電気自動車は、原則4年間売却できません。しかし、補助金を全額返納すれば、売却は可能になります。

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